映画についての雑感

最新作から、懐かしい80, 90, 00年代の映画の思い出や、その他、海外アニメや小説、ゲーム、音楽などの雑多で様々な芸術作品について

2021年の個人的 ベスト & ワースト

2021年もついに今日で終わりですね。個人的には昨年に引き続き、コロナの影響であまり外に行けないので家で映画やテレビを見ることが多かったな•••という一年だった気がします。という訳で今年のベスト& ワーストという題で、今年、個人的に印象的だった作品や、感心しなかった作品をご紹介したいと思います。このゆるいブログの趣旨に従って、新作に限らず今年見た旧作、小説、ゲーム、ドラマ、音楽、漫画アニメなどなど。もはや作品名ですらなく、作者だったりしている極めて個人的なチョイスですが、何かの参考にでもなれば幸いです・・・
最低限の内容紹介以外、一応、ネタバレは無しのつもりです。

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カズオ・イシグロ原作 2010年の映画 『わたしを離さないで』
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『紀子の食卓』は今見ても面白かった

園子温はやはり詩的感性がある。そして世の中の朧げな歪みというようなものを感じ取るのが上手い。少なくとも、昔は上手かったと感じた(園子温の近作は見ていない)。前回記事で『愛のむきだし』(2009) を再見したことがキッカケで、当時『愛のむきだし』以上に面白かった記憶のあった2005年公開の『紀子の食卓』がAmazon Prime でPrime 会員に無料公開されているのを見つけたので、改めて見てみた。登場人物の口調や映像のクオリティなど色々気になる点はやはりあるものの、独り語りによる引き込まれるような面白さは今もまだ健在だった。むしろ、20世紀末から21世紀初頭のインターネット通信時代の雰囲気を映す様子は逆に新鮮。そしてそこで語られる半匿名掲示板 (みんなハンドルネームがある笑) での繋がりは、「紀子の食卓」以後の世界で身近になったTwitterのようなSNSの緩い繋がりを連想させる、現代に続く物語でもあった。今回も見たことある人前提に若干ネタバレありで書いていくので、観てみてから読むことをお勧めします。

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紀子の食卓 海外版ポスター
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ミセス・ノイズィ、と愛のむきだし

先日、Netflix『ミセス・ノイズィ』が配信されていた。公開時に少し話題になっていて、映画評論家などが褒めていた記憶があったので、そこそこ楽しみにしてました。本稿は『ミセス・ノイズィ』、そして園子温監督の2010年の映画愛のむきだしについてのネタバレを含みます

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©「ミセス・ノイズィ」製作委員会

監督 : 天野千尋
出演 : 篠原ゆき子、大高洋子

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映画監督の短編 : ドゥニ・ヴィルヌーブ”Next Floor”、ニール・ブロムカンプ”Oats Studios”

よく、クリエイターが最初に手がけた作品は作家性を象徴していると言われますが、長編作家の描く短編もまた、作家の特徴が際立ったものになっているのではないでしょうか。以前、クリストファー・ノーラン監督のデビュー作『フォロウィング』と、彼の自主制作短篇”Doodlebug”を記事に書いた際も感じましたが、最近ドゥニ・ヴィルヌーブ監督(DUNE / デューン 砂の惑星)とニール・ブロムカンプ監督 (第九地区) の短篇作品を相次いで観て、奇妙な感慨を覚えたのでご紹介します。全然傾向の違う2作ですが、両方ともなかなか面白いです。

クリストファー・ノーランフォロウィングについてはこちらに書いてます
numbom2020.hatenablog.com

  • ドゥニ・ヴィルヌーブ監督短篇”Next Floor”
  • ニール・ブロムカンプ監督短編”Oats Studios” 第1話 “RAKKA”
  • 本ブログの更新について
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DUNE / デューン 砂の惑星 レビュー (パート2) : 運命論と反出生主義

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『DUNE / デューン 砂の惑星レビュー後半です。前半はこちらです。

numbom2020.hatenablog.com

ネタバレなしプレビュー記事はこちら、関連作も紹介しています
numbom2020.hatenablog.com


以下、ネタバレありです。

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©️ WARNER BROS PICTURES
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